境内は人で溢れていて、普段は人気の無さを強調している色褪せた鳥居も、今日ばかりはどこか風格を感じさせた。 その鳥居を柊がくぐったのは、待ち合わせ時刻の10分前だった。恐らくまだ来ていないだろうと思いつつ周囲を見渡した柊はしかし、人ごみの中に彼…
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